節税の教科書

【事例】 税務調査で指摘された節税商品とその対応 Part1

今回は会社が購入した節税商品に関連して実際に行われた実際の税務調査とその対応についての話です。

事前通知

一部の悪質な納税者党の場合を除くき、税務調査の前には基本的には事前の通知があります。この通知は税理士に一定の業務を任せている場合は税理士にあります。今回も税理士あてに所轄税務署から税務調査の通知がありました。

その通知では、税務調査で調べたい税金の種類、期間や税務調査の時期等が当社の顧問税理に通知されました。当社は顧問税理士から連絡を受け、顧問税理士と面談の機会を持つことにしました。

顧問税理士との面談

当社は、製造業ですが、毎年数億円程度の税務上の所得を計上しており、毎年の法人税の納税額も数億円程度でした。ある程度余剰現預金があったので1年前に航空機リースに関する節税商品の購入をし、購入事業年度に多額の特別損失を計上し、大幅な節税を行いました。これまでの税務調査ではミスなどを除き特段大きな指摘を受けてきたわけではありません。それを考えると今回の税務調査は節税商品による特別損失に着目されて実施される可能性が高いという結論になり、通常の帳簿以外にもその節税商品についてもちゃんと説明することでこの税務調査は乗り切れるというアドバイスを顧問税理士より受けました。

税務調査初日①

税務調査の初日です。当社の過去の税務調査は大体2-3名程度の調査官によって実施されるのですが、今回は2名の税務調査官がやってきました。まずが、毎回で面倒なんですが、税務調査官も毎回変わるので当社の事業の概況を説明します。今回の実地の税務調査はおおむね3日程度を考えているということも聞きました。業績の話の中で、税務調査かにより早速特別損失の話がでましたので顧問税理士から損失の発生要因と節税商品の仕組みを説明します。しかし、実は今回の節税商品は匿名組合を利用したスキームであったため1回の説明では理解してもらえませんでした。なぜなら大半の税務調査官にとっては匿名組合契約というものはなじみのないもので、匿名組合に係る税務のルールも通常の方はなじみがありません。そこでその商品に関しては、後程契約書やスキーム図を見せて説明することでいったんは終了しました。

税務調査初日②

午後からは本格的に帳簿等の税務調査が始まります。当社の社長は通常の事業もあるので午前中で退席し、当社の経理担当者と顧問税理士が現場にのこりいつでも要請に対応できる体制をとります。一人の税務調査官は売上の部分を中心にみているようです。総勘定元帳と売り上げの請求書を突合したり売り上げが適切に計上されているかとチェックしているようです。もう一人の税務調査官には節税商品の契約書や関連資料を渡しました。初日に関しては特にこれといった質問もなく、きれいに帳簿を整理していますねというコメントをもらいました。

税務調査2日目①

午前に税務調査官と顧問税理士で話し合いを行い、比較的帳簿も整理されており、効率的に税務調査を実施できているので、早ければ本日で実地の調査を終わりたいという申し出があります。これは会社にとっては非常に喜ばしいことです。なぜなら、税務調査自体は何も生み出さないため短いに越したことはなく、長引くほど質問項目が増えて、さらに余計に時間をとられるからです。たとえやましいことはなくてもです。
その日の午前顧問税理士が再度節税商品の仕組みを聞かれます。顧問税理士は、節税商品の契約書を見ながら法律や通達を説明しながらなぜこの節税商品で初年度に多額の損失の計上が可能であるかの説明を行います。そしてその節税商品に関してはそれ以上の質問はその日はなく、署にもちかえって検討をするということでした。それ以降は通常の帳簿の確認や経理担当者への質問が粛々と実施されます。そして午後になり、本日で実地の調査を切り上げたい申し出があり、夕方の社長の予定を聞かれます。夕方は社長も空いていただめ、夕方に税務調査の総括を聞くことになりました。

税務調査2日目②

夕方に社長と顧問税理士で税務調査の総括を聞きます。まず帳簿や資料の整理が非常にきれいであるとお褒めの言葉ともらいます。そのうえで、いくつか消費税の処理(海外の経費の消費税の処理が間違っているなど)についてのミスを指摘されますが、金額的には数万円程度の話でした。それ以外については大きな指摘もなく、唯一節税商品だけは署にもどって検討するということを聞きその日は終了です。

後日

顧問税理士に調査官から電話があり、節税商品に関しては事実関係に基づいて適切に処理されており、特段の指摘はないこと、それ以外の指摘事項に関しても、金額が非常に僅少であるため今回は指導にとどめるという連絡がありました。

まとめ

このように、多額の節税商品の購入を行う場合、どうしても決算書の中でその節税標品による損失は目立ってしまい。税務調査が実施される確率があがるのは避けられません。ただし、大半の節税商品(特にちゃんとした会社によって設計されたもの)は商品設計時に税務的な検討がなされており、また購入時にも会社で税務的な検討を行っていると思います。そこまでできていれば税務調査は恐れる必要は全くありません。商品の仕組みと税法的にどのような処理があるべき処理をなのかを淡々と説明すればそれで終わりなのです。以上実際に、行われた税務調査のお話しでした。

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RETAX編集部

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